ハーバードID

まだ英語の授業中で正式にはハーバードに所属していないのだが、先日ハーバードIDをもらった。ハーバード大の学生としての証明、学生証である。

このIDさえあれば様々特典を受けることができる。まず言うまでもなく、ハーバード大の施設への入場ができる。寮のピバディー・テラスの自習室や洗濯室に入るのにも必要だ。ハーバードのキャンパスのど真ん中にあり、多くの観光客が玄関先で記念撮影をするワイドナー記念図書館にもこれがなければ入れない。教室に入るためにIDが必要な場合もある。

また、このIDを持っているだけで様々な特典がある。当然、長いこと享受していなかった学割が至るところで受けられるし、これまた観光客に大変人気のあるハーバードの生協でも、写真に載せたようなハーバードのグッズが割引価格で買えるのだ。もし割引を受けたいのであれば是非お声がけを。

嬉しいのが、ボストンの有名美術館への無料入場の特典だ。日本でも特別展を出すぐらい有名なボストン美術館も、レンゾ・ピアノが新館を設計したイザベラスチュワート・ガードナー美術館もタダだ。これらの施設に何回行っても良いというのは、物価のひたすら高いボストン暮らしではかなり助かる。なんとなく、アメリカという国は学生に対する割引が日本より大きい気がする。日本だと、学割料金はせいぜい30%OFFぐらいなのが、こちらだと半額になるも場所が多い。

GSDの学生の対象の特典メニューも沢山ある。日本ではせいぜいメンタルヘルスケアぐらいなに対し、授業の宿題のレポートや論文のコンサルから、設計事務所のインターンに応募する時の履歴書の校正、CADのスキルの向上、プレゼンスキルを上げたい時のトレーニングなど、ありとあらゆるものをサポートしてくれる体制が整う。これには驚かされた。

また、ハーバードIDの特典の中で予想外だったのが、学生の配偶者に対する特典だ。既婚者が留学しに来る場合が多いからなのか、ハーバードの図書館へ入場でき本が借りれる、ジムが使える、英語の授業が受けられる、いくつかはハーバードの授業を聴講できるなどなど、かなりしっかりと制度が整備されている。僕の妻もこの制度を利用して本を借りたりしている。

こういう制度に触れるたびに、日本で通っていた大学とはワンランク違う、学生に対するケアの大きさを感じる。授業料が高いのは大きな理由だろうが、意味のあるものにしっかりと人材を配置し、自分の大学の学生生活が最大限に有意義なものになるようにという心意気を感じる。ハーバード自身の学生に最大限の投資をすることが、自ずと大学のレベルの向上につながるという考え方なのだろう。ひたすら放任な母校の大学とはえらい違いだ。

自分がやりたいことを最大限に追求できる環境を、意識を高く持って生かさないと損でしかない。頑張ろう。

GSD World - ハーバード大学建築・都市デザイン留学記

建築と都市デザインをハーバード大学デザイン大学院(GSD)で勉強する川島宏起のブログです。

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