GSD Japan Trek 2018

今年の年始はJapanTrekという試みを初めて行った。Trekというのは休暇中のアメリカ国外への研修旅行のことで、ChinaGSDやLatinGSDなど、GSDの各国の留学生の団体が企画する。

Trekでは、GSDがやっていることに関係があるような企業訪問をするのが主流だ。建築事務所、ディベロッパー、テック企業など行く先は様々だ。学生側の参加するメリットはといえば、行き先の国に元々興味があり、どうせ行くなら観光だけじゃなくて有名建築事務所も行ってみたい、夏のインターン先を探したいなどなど。主催の団体によってはTrek自体にスポンサーがついている場合もあり、宿泊費や交通費が補助されることもある。

JapanGSDがTrekを主催するのは今年が初めてだった。GSDの先輩である上田(マサ)さん、井上(タカ)さんが中心となり、企画がスタートしたとのこと。何か新しいことをやりたい、企業訪問だけじゃつまらないということで、日本の大学も巻き込んだワークショップをやることになった。

ワークショップのテーマはポストオリンピックの東京について考えるというもので、主に新国立競技場とその周辺についてデザイン提案をすることを課題とした。JapanTrekはトータルで6日間だ。最初の2日間は敷地調査及び観光、次の2日間はオリンピック関係のプロジェクトに携わる建築事務所、ディベロッパー等の企業訪問、最後の2日間に大学とのワークショップ及び最終講評というとてもタイトなスケジュールだ。

Trekで印象的だったのたのは、協力してくれた企業、大学のレクチャーが全てしっかり英語でやってくれて素晴らしかったことと、公募で募集した日本の建築学生(半分は留学生だったが笑)の英語能力がとても高く、Trek中に日本人同士で話してしまってGSDの学生が取り残されてしまうというようなことが全然なかったことだ。

ワークショップも全てのグループが実質4~5時間という短期間で良くコミュニケーションを取り、かなりの成果をあげてくれた。彼らの作品は全てInstagramで#GSDJapanTrek2018で検索することができる。GSDに入る前も伊東豊雄のGSDJapanStudioを手伝ったことがあったのだが、その時はやはりどこか日本語が多い印象があった。今回はそんなことが全然なかったのはなんというか奇跡に近い。

今回のTrekへの主催者としての参加は、GSDの日本人学生が少ないために半ば自動的に決まった感じもあった。しかし実際のところは、参加することができてとても良かった。オーガナイザーとして先頭に立って案内したり、ワークショップの説明をしたりする経験によって、前より少しだけ英語もうまくなった気がするし、新しい友だちもたくさん増えた。

アメリカ留学中は行動すればするだけそれこから得られるものがある、と会社の先輩に口酸っぱく言われていることが、身をもって実感できた瞬間でもあった。

GSD World - ハーバード大学建築・都市デザイン留学記

建築と都市デザインをハーバード大学デザイン大学院(GSD)で勉強する川島宏起のブログです。

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