GSDの修士課程での2年目が始まった。1年目は殆どが必修や半必修で1学期あたり1授業しか自由度がなかったのに対し、今学期からは1つのスタジオ、3つの授業がほぼ自由に選択できるようになった。スタジオは是非、建築分野のものを取りたかったのだが、抽選の結果、マイアミが敷地の都市デザイン+ランドスケープ系のスタジオに参加することになった。
先学期は自分のセーフゾーンで勝負してしまった感じがあった。今学期はなんとしても自分にとっての「挑戦」となる授業を選択したかった。
先週までが授業を選ぶ期間で、最終的には都市デザインの歴史+理論、都市デザインのデータサイエンス、そしてMITメディアラボで行われるインターフェイスデザインの授業を取ることにした。
歴史+理論の授業は自分が一番苦手な分野だ。東大理Ⅰ、工学部を経て、理論や公式、データに基づいた議論にばかり触れていたので、言論に基づいた言語脳のみを使った議論はピンと来ないし楽しくもないのが正直なところだ。
しかし、言語や文章の精密さ、理論の精緻さという点においては、日本語よりも英語の方が優れている。練り上げられた理論や文章も、自分たちが必死で書いている図面へのこだわりと同じだと気づいた時、楽しさも親近感も感じるようになった。
都市デザインのデータサイエンスの授業については、待ち望んていたトピックだった。1年目に叩き込まれた都市デザインの基礎の中では、形状やネットワークについての理論やデザイン手法が主で、デザインを数値的な指標で評価できるかについてはおざなりになっていた。
もちろん、建築でもデザインの良し悪しを測る指標なんてないのだから、数値的な評価という道具を使いどこまでいけるかはわからない。ただ、それを掴みにいこうと努力するのは非常に重要に感じる。
MITメディアラボで行われるインターフェイスデザインの授業については、ボストンにいる間に是非取りたかったもののうちの一つだ。MITメディアラボは世界最先端の技術が次々に生まれる場であるので、そこに関わること、その雰囲気を肌で感じることに憧れていた。
分野も自分にとっては初挑戦の分野だ。その中で揉まれてみて、どこまで自分のものにすることができるかの勝負だろう。
周囲の人間関係も1年目とは全然違う。なし崩し的にJapanGSDの代表になったこともあって、やらなければないことも増えたが、その分だけ関わる人も増え、友達も増えた。1年前に奥さんぐらいしか友達がいなかったのとは大違いに思う。学外の活動もやりきることによって、周囲の人との信頼関係をどんどん広げつつ深めていきたい。
留学もあと1年しかない。5月の末に卒業してしまうので、実はもう9ヶ月しかない。この1年を無駄に過ごしてしまわないように、緊張感を高めなければならない。新しい分野に挑戦することで、どれだけ自分の幅を広げられるかが勝負だし、それが何より楽しいのだ。
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