ハーバード大学デザイン大学院(GSD)への入り方前回のブログではGSDの特色やプログラムの種類について記述した(https://hk-gsd.amebaownd.com/posts/4264319)が、今回は受験方法について紹介したいと思う。受験といっても、日本の大学入試のように現地に受けにいく必要はない、書類選考方式だ。逆に言えば、提出した書類のクオリティでほぼ全てが決まるので、それをいかに充実されるかが鍵になる。注意書きになるが、GSDには社会人向けの1年コースなどは存在しない。どんなプログラムでも卒業に2年以上かかる。短期間でGSDをかじりたいのであれば、8月にある1か月のサマースクールを選択するのが良いが、学位をとれるわけではない。以下の記事はGSDのHP(http://...22May2018
ハーバード大学デザイン大学院(GSD)とはかの名門のハーバード大学で建築を学びたい!という時に入学を目指す先がGSD(Graduate School of Design)である。その一方で、GSDは単なる建築学校ではなく、デザインで何か面白いことをやりたいという人に広く開かれた学校である。15May2018
歴史をひもとく絵City by Designという1回ごとに都市デザインプロジェクトを紹介するオムニバスの授業を今学期は必修として選択していた。この授業ではプロジェクトをデザインした人自身がGSDに来てプレゼンをしてくれるので、プロジェクトを進める際の地域住民との折衝の肌感覚というものまで伝わってきて面白い。授業を選択した学生に対しては、その中から1つのプロジェクトを選び、分析をすることが課題となる。都市デザインプロジェクトというものは、土地の歴史や敷地周辺の文化などに大きく影響を受けるものだ。その背景を分析させることで、今後都市デザインプロジェクトに関わる学生の知識発達に役立てるという狙いなのだろう。自分が選択した、というか選択が早いもの勝ちの残...08May2018
波打つファサード今学期はファサード・オプティマイゼーションというタイトルの環境エンジニアリング系の授業を選択した。最終課題は、既存のビルを自由に選択して省エネルギー改修提案をするものである。個人でもグループワークでも良かったので、夏の英語の授業で一緒だったBohanとチームを組んだ。テーマにしたのはル・コルビュジェやオスカー・ニーマイヤーが設計に関わった、ニューヨークの国連本部ビルである。このビルは東西に長辺を向けた扁平の形状をしたガラス張りのビルで、1951年に入居が開始した直後から、東からと西からの直射光の強さに仕事どころではないことがわかったという。04May2018
新しい可変性今回選択した中国鄭州を敷地とした都市設計スタジオは、まるでマラソンのようなスタジオだった。スタジオの初めから膨大な量のリサーチが求められ毎週そのチェックがあった上、中間講評、中国での発表と敷地調査、そして最終講評が1ヶ月ごとにあり、常に一定の速度で走り続けなければ到底こなせる量ではなかった。最終的に設計を行ったのは、黒川紀章の設計した車中心の交通インフラを軸としたメタボリズムの都市計画が行われた地域だ。この地域は鄭東新区と呼ばれる場所で、交通、ランドスケープ、建物が全て上手に設計されている。しかし、綺麗に整理されすぎていて建物の形も全て同じようになってしまい、不気味な都市空間となっている。そもそもメタボリズムというのは、西洋のモダニ...01May2018