企業留学の2つのかたち先日、企業留学について短い文章を書いてくれと頼まれたことがあった。確かに、建築設計分野での企業留学はとても少ないので、自分に役割が回ってきたのも納得できる。GSDの教授陣によれば、日本からの企業留学は80-90年代のバブル時期にとても多かったという。一方で、今年度GSDに入学した日本人は私を含めて2人しかいない。GSD全体で日本人学生は7~8人ほどいるが、その中で企業留学制度を使っているのは私1人だ。他の学生は奨学金か私費である。企業留学には2つの形がある。1つ目は客員研究員としてどこかの研究室に所属し、専門分野の理解を深めるもの。2つ目は私のように一般受験を経て修士・博士課程に入学し、学位を取得するものだ。前者の方が企業におけるい...30Jan2018
シネティカ・ナシオナル年末のメキシコ旅行の中で印象的だった建築がミチェル・ロイキンドによるシネティカ・ナシオナルだ。建物のプログラはいわゆる一般的なシネマコンプレックスで、レストランや本屋も併設している。日本のシネコンはショッピングモールの中にあるのが普通で、建物として面白いということは特にない。映画館ごとに運営会社があり、それぞれのブランドイメージのもと内装も統一されている。シネティカ・ナシオナルが特別なのは、映画の待合所や店と店となどのいわゆる共用部という空間が、全て半屋外になっているということだ。そこは三角格子の屋根で覆われていて、中心にはメインの動線や広場、ランドスケープが集約されている。その周りは、屋外型のシアターだったり、オフィスだったり、低...24Jan2018
GSD Japan Trek 2018今年の年始はJapanTrekという試みを初めて行った。Trekというのは休暇中のアメリカ国外への研修旅行のことで、ChinaGSDやLatinGSDなど、GSDの各国の留学生の団体が企画する。Trekでは、GSDがやっていることに関係があるような企業訪問をするのが主流だ。建築事務所、ディベロッパー、テック企業など行く先は様々だ。学生側の参加するメリットはといえば、行き先の国に元々興味があり、どうせ行くなら観光だけじゃなくて有名建築事務所も行ってみたい、夏のインターン先を探したいなどなど。主催の団体によってはTrek自体にスポンサーがついている場合もあり、宿泊費や交通費が補助されることもある。JapanGSDがTrekを主催するのは...16Jan2018
アルベルト・カラチの建築年末にメキシコシティ及び周辺の都市を旅行したのは、アルベルト・カラチの建築に憧れていたのが大きな理由だ。MADでのインターン中に、建築に周辺の自然がうまく取り込まれた建築のリサーチをしていた時に、彼の作品であるカサ・ネグロに出会った。一つの住宅の中に生活の行為と自然の多様な関係性がデザインされていて、心底感銘を受けたのを覚えている。カラチのデザインしたものを心行くまで体験したかったので、Airbnbで泊まれるところがないか探してみた。するとReforma 27という高層マンションの部屋に泊まれることがわかったので、即予約をして、8日間はそこに泊まった。ホテルとかではなく、普通は入れない個人住宅も楽しめるのがAirbnbのとても良いと...13Jan2018
アブソルート・タワーズ年始はJapan TrekというGSD学生向け東京ワークショップツアーに主催者側として参加することになった。フライトは単純に価格が安かったので、エアカナダによるトロント乗り換えのフライトにした。だが、乗り換えにしたのがあまり良くない選択だった。出発の日にはボストンに寒波が来ていた。そのせいでボストンからトロントへ向かう飛行機が1時間半ほど出発が遅れ、乗り換えの時間がもととと短かったのもあり、見事に乗り遅れてしまったのだ。トロントから東京への飛行機はもちろん1日に1便しかないので、プラス24時間をトロントにて待機することになった。もちろんエアカナダには、空港周辺のホテルに無料で泊まらしてもらえた。どうしようかと考えるうちに、トロントに...07Jan2018